先日、長年使い続けてきたエアブラシにガタが出始めてきたので、初のオーバーホールをメーカーのエアテックスさんにお願いしました。
私は現在エアブラシ3本体制でやっているのですが、そのうちの二つはエアテックス製(H&S社製) なので、この機会にまとめて出すことにしました。

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まずは一番長く愛用している コラーニ です。
こちらは学生の頃初めて自分のお小遣いで買ったエアブラシで、もう15年以上は使っているものです。
後述しますが画像のモノはオーバーホールから帰ってきたときのもので、フレーム部分が完全に別物と交換されていました。
グリップやカップは以前のモノなので多少の使用感はありますが、ここまで綺麗になると最早別物です。

メーカーさんへオーバーホールの依頼を出すのは特に難しい手続きがいるわけではありません。
そこで今回は私が修理依頼をするに至るまでと、帰ってきたエアブラシのことを記載します。

まずはエアテックスさんのHPの修理受付から必要事項を記入して、OH(オーバーホール)したいエアブラシを自分で梱包をして、宅配便でエアテックスさんに送ります。

エアテックスさんにエアブラシが届くと順番に修理をしてくれるはずです。ここで規定額以上の修理になったり、私のようにフレーム交換が必要になったりしますと、担当の方から確認の電話が送られてくるはずです。
そこで追加料金やパーツ交換の了承ができれば修理を続行してもらい、エアブラシが直った状態で自分の手元まで送られてきます。この際の送料はエアテックスさん持ちですので、送料が掛かるのは自分が送るときのみです。
梱包も十二分にしてくれてあったので配送中に壊れると言うことはまず無いと思います。

このように自分でするのはフォームに症状と住所を書き込むことと、壊れたエアブラシを梱包発送する位なので難しいことは何もありません。

無事エアブラシが帰ってきたら早速修理状態を確認してみましょう。↓

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観状態
戻ってきたエアブラシですが、オーバーホールと言うと全身ピカピカになってまるで新品になって帰ってくるものなのかな?とも思ったのですが、外観に置いてはそこまで綺麗にはなっていませんでした。特にカップ部分。
といってもこのカップの汚れは長年に渡り染みついたモノで、ツールクリーナーでガシガシやっても落ちずに固まっていたので致し方ない気もします。
フレームにおいては今回は全交換なのでまるで新品の様でした。

修理から戻ってくると、直った製品と修理の明細書と納品書が付いてきます。↓

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こちらが修理の明細書です。私が修理時にお願いしたのは以下の通りです。

・15ccカップが緩くて外れてしまうが、他のカップに交換すると普通に使えるのでカップとねじを見て欲しい
・トリガー部分のねじが片一方外れてしまったので、合う物があれば直して欲しい

文字にすると大したことは無いのですが、これが中々大変だったようです。
そして実際に修理してくれた内容は以下の通り。

・カップのねじ穴、トリガーのねじ穴ともに摩耗で修理不可だったので、エアテックスさんの在庫のジャンク品のフレームをそのまま移植してくれました。
・ノズルが0.4mmなのにニードルが規定のモノではなくエボリューションの0.6mmが使用されていたので(馬鹿すぎる)コラーニ用のニードル0.4mmを付属してくれました。
・ノズル一式0.4mmのものに交換してくれましたが、これは本体フレームの交換とセットなのかもしれないのでよく分かりません。

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こちらが私が以前使用していたコラーニのフレームです。
もう使い過ぎて色あせてしまっています。長年よく頑張ってくれました。
こちらが綺麗になった本体と一緒に梱包されていました。
ただこれがあるからと言って2台分使えるかというとそれは不可能で、一部の部品が新しいフレームにも使われていますので、この古い方を使いたいのならば足りない部品を買い足さないといけません。まぁ買い直したところでネジ山がイカれているので上手く使えないと思いますが。

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問題のフレーム部分です。
本来ならばここにねじが付いているはずですが、いつの頃からかすっぽ抜けてしまいトリガーが不安定な状態になっていました。
それでも今まで大した問題もなく使ってきたのですから大した機能性だと思います。


しかし!一つだけ問題がありまして・・・実は帰ってきたコラーニで試し吹きをしたのですが、トリガーを引いたきり戻らないという現象が起きてしまいました。


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問題点

真上からニードルを見てみると若干右の方に曲がっていますし、何よりニードルが素手で取り外せないくらい堅く付いてしまっていました。もちろん装着するのはもっと大変でした。
ただノズルを付けていない状態だと動くのでその辺りが干渉しているのだろうと思っているのですが、素人の私では流石によく分かりません。
がんばって修理しようと思ったのですが、どうしても修理でなかったのでもう一度電話で問い合わせたところ、私の方での修理は難しいと言われてしまったので、カスタマーセンターに再び送り返すことになりました。この間僅か2日です。
こちらの対応は記事の最後の方に記載します。



次いでもう一本の愛機、エアテックス製(H&S社製)エボリューションです。
これは専ら細吹き専用で、最近はあまり活躍の場面がなかったのですが、この機会に完全な状態にして今年の模型生活を迎えたいと思ったので修理に出しました。どうせ送料が同じなら一緒にやった方が利口ですしね~

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こちらはこんな症状だったので修理に出しました。

・どこからともなくエアが漏れる。
・塗料を入れるとうがい状態になってしまう(エアの逆流)

こちらも文字にすると大したことはなさそうですが果たして・・・↓

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まずはエア漏れの方ですが、原因はボタン周りの汚れだったそうです。
これはかなり念入りに自分でオーバーホールしたつもりだったんですが、やはりプロから見ると甘かったようですね。
こちらは明細によりますと洗浄だけで済んだようです。
エアの逆流についてはノズル先端が割れていたようでこちらの交換という形でやって頂きました。

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明細書に壊れたノズルが付いてきました。
おっさんたる私の目には小さすぎて子細が分かりませんが、言われてみると先端が割れているような・・・気がします。

しかしオーバーホールの費用が一本あたり3000+税なのに、ノズル交換+整備作業では足が出てしまうのでは・・・?ノズルってこんな小さいパーツなのに2000~3000くらいするんです。何か申し訳ないです。


少し逸れましたが今度はエボリューションの外観を見ていきます。

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外観は念入りに洗浄しておきましたが、試しにカップの部分だけ洗浄せずに送ってみましたが、汚れはそのままだったのでガチな外観清掃はやはりしてくれないようでした。(内側は当然洗ってあります。コラーニは本気で汚れが落ちなかった)
ですが内面は当然のことながら素晴らしく良い仕事をしてくれてあり、新品の様に滑らかな挙動になって帰ってきてくれました。

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こちらが料金の明細です。納品書ですね。
今回の私の場合ですと修理と言うより殆どが交換ですね・・・お恥ずかしい。
ご覧の通りエアブラシ一本に対して1枚修理明細書が付いており、1枚料金の明細書が付いてくる感じです。


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まとめ
これだけのことをやって頂いて2本で6480円というのはハッキリ言って安すぎます。大丈夫なのかこの企業はと心配になるレベルです。
だってニードルとノズルx2にノズルキャップとフレーム本体の交換でこれですよ。普通に買ったらけっこうやばい値段しますって。
他の企業さんがどんな具合かは分かりませんが、対応としては非常に満足のいくものでした。


ただし今回はコラーニが完全な状態で戻ってこなかったので、電話で確認の上再度送り返して様子を見て頂きました。
再修理は月曜日に電話確認をして火曜日にコラーニ発送、そして金曜の夜に手元に戻ってくると言うスピード対応でした。
先に書いたとおりニードルが戻らないと言う症状でしたので、この様な作業をして下さったようです。↓

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流石に中心線のずれやヤスリ通しなる作業は自分では出来ませんので早めに再修理に出して正解でした。
こういった状態になったら自分で下手に触らず、早めにカスタマーサービスに連絡するのが良いと思います。下手に弄って壊してしまうと最悪ですしね。
ちなみに初めの修理を依頼したのが12月の30前後で、帰ってきたのが1月19日でした。年末年始を挟んだので若干長引いてしまいましたが、通常は2週間ほどだそうです。
以上、長くなりましたがエアテックス(H&S社) さんのオーバーホールの対応についてでした。

予想以上に長い記事になってしまいましたが、これからエアテックス製エアブラシのOHをする方の参考になれば幸いです。